「ロングトーンで音を磨く」

トロンボーンだけでなく、あらゆる管楽器において最も重要な練習とされるのがロングトーンです。
ぷーーーっと音を伸ばすだけですが、単純ゆえに奥が深い!
しかし単純ゆえに飽きやすい!という方も多いのではないでしょうか。

スポーツもそうだと思いますが、ただ闇雲にバットを振ったりボールを蹴っていてもなかなか上達はしないものです。
大切なのは「何を意識するか」ということ。
ロングトーンも、ただ音を伸ばしているだけでは意味がありませんが目的を持って取り組めば様々な効果をもたらす万能な練習法なのです。

そもそも「ロングトーン」とは言うものの音を長く伸ばす必要も無いんじゃないかな、というのが僕の考えです。
音を長く伸ばすこと自体はロングトーン練習においてそんなに優先すべきことではありません。むしろ最初から16拍伸ばさなきゃ!と頑張ってしまうと体のどこかに無理が生じます。
まずは音作りから。そして理想の音が出せるようになってきたら4拍から8拍そして16拍とその音をより長く持続できるようにしていけばいいのです。

【四分音符60~72くらいのテンポで3拍吹いて1拍休む】
まずはこんな感じでどうでしょう。

ではさっそくやってみましょう!

…と、その前に。
前回書きましたが、練習では「目標」を持つことが大切です。

例えば…
・音が揺れずにまっすぐ吹けるようになりたい
・綺麗なアタックで演奏したい
・音をもっと太くしたい

音を出す前に、どんな音が出したいのか、どんなふうに演奏したいのか、理想の音をちゃんとイメージしてください。
そしてイメージした音を頭の中でしっかりと鳴らしながらロングトーンしてみましょう。

体の状態チェックも忘れずに。

例えば…
・首が前に突き出たり背中が丸まったりせず、自然な姿勢で演奏しているか
・息は自然に吸えているか、吐けているか
・首、肩、肘、手首、お腹、腰など…力んで固くなっていないか
・マウスピースを唇に押し付けすぎていないか

僕はロングトーンをする時に「音を磨いていく」という感覚でやっています。
皆さんも自分の音を丁寧に磨いてみてください。
きっといつか輝くような音になりますよ!