頑張るのやめました。

先日30歳になりました。
振り返ってみると20代はあっという間だったなぁと感じるのですが、

高校(15歳)で楽器を始め、音大(短大)・専門で勉強し、在学中(22歳)から演奏活動を始めて現在(30歳)に至るまでの間、なんだか楽器と格闘してきた思い出ばっかりなんです。
日々奏法を研究し、年々吹くのが楽にはなってきているのですが、どうも根本的な部分が改善されていない気がずっとしていました。

自分に何が足りないのか。
ずっとずーっと考えてきたんです。

で、30歳を迎えました。
過去を振り返り、ふと「今まで(身体的にも精神的にも)ストレスを感じずに楽器を吹いたことが一度でもあっただろうか?」と思ったのです。

楽器にストレスはつきもの?

僕はそうは思わないんですよ。
普段の生活と比べれば、そりゃ身体は使いますよ。疲労もするでしょう。でも、それは【心地よい疲労(感)】であってもいいんじゃないだろうか、と思ったわけです。

そしたら「なんで辛い思いして楽器吹いてんだろ」と急にバカらしくなってきまして、その時に「もう頑張るのやめた」と決めました。

頑張るとは、

音楽に集中しよう
リラックスしよう
演奏を楽しもう

…とか、こういうことを考えることも含みます。
↑の言葉は実に前向きで思考を良い方向に持っていく助けになる……ように見えますが、人よっては無意識に、

音楽に集中しなきゃ
リラックスしなきゃ
演奏を楽しまなきゃ

…に変換して感じてしまうという方もいるのではないでしょうか。
どうやら僕も結構そのタイプだったようで。

すごーく個人的な意見ですが、

「楽しもう!」

こんなことを考えてる余裕あるなら少しでも音楽に集中したほうがいいんです。
頭の中で言葉や文字が浮かんでいるって、それはもう雑念です。

で、頑張るのをやめました。元々面倒くさがり屋なんで、頑張るのをやめるの大歓迎です。

そしたら、嘘みたいに楽器を吹くのが楽になりました。
口も身体も消耗しなくなりました。
周りで鳴っている音がスッと自分の中に入ってきて、自分の中の音楽が楽器を通して音になるようになりました。

もちろん人それぞれなので「それは違うぞ!」という方もいるでしょうが、少なくとも僕はそうだったので、もし頑張りすぎて疲れちゃった方がいたら、一回頑張るのをやめてみるのもいいんじゃないでしょうか。

人間って面倒くさい生き物だな(´・ω・`)